目に見えているものではなく、意識こそが現実
「Feeling is real life」これは、世界で最も影響力のある精神指導者として知られているエックハルト・トールの言葉です。
私たちは目に見えているものや目に見えるものこそが現実だと思いがちですが、感覚、意識こそが現実だとしたら?
見えている世界=過去
私たちは物心ついた時から、「目に見えているもや起きている状況で現在置かれている状況を判断する」というやり方を学んできました。
または過去に起きたことで、未来を予測するという方法も多くの人にとっては
当たり前になっているのではないでしょうか。
だからこそ、いつも外側の世界を見て、外側の人たちの自分に対する反応を見て、
自分は愛されているのか?とか、自分はOKなのか?とか、自分は不十分ではないか?とか
判断せずにはいられないのです。
けれど、このやり方だと「過去」から抜け出せないのです。
なぜなら現在見えている状況というのは、少し前の意識が見える形になったものであり、
目の前に見えていることというのは意識の「結果」つまり過去だからです。
今起きていることは、今の意識の中にしかなく、
目に見えている世界は過去の意識の結果です。
それなのに、目に見えていることで現在の状況がどうであるのか判断しようとすれば、
未来も過去の繰り返しになってしまいます。
つまり……
いわゆる「現実」と言われている目に見える世界は少し前の意識の結果。
↓
目の前の世界(過去)を見て、それが「今」の自分の状況だと判断してしまう。
↓
今の意識の中に過去の意識の結果を持ち込むことになる。
↓
その意識(過去の意識)が再び、目の前の現実を作る。
↓
「未来=過去」となる。
このように目に見えているものを基準にしてしまうと、過去から抜け出せなくなってしまうのです。
人は意識したことを現実にしている
人が皆、意識したことを目に見える世界にもたらしているとすれば、
目に見えている世界に対して「現実的な」対処をするのではなく、意識自体を変える必要があるのです。
私たちは「私は〜である」という意識を自分の目に見える世界にもたらしているので、
意識を変えずに、しかも意識の存在を忘れたまま、外で起きていることに対処してもあまり意味がありません。
心の中で起きていること、「意識=現実」なので、意識を変えなければ
望む現実はやってこないということです。
逆に、外の世界の状況も、これまで起こったことも関係なく
自分の意識が変わりさえすれば外の世界に望んだ状況もたらすことができるということです。
人生に不満がある場合、目に見えて起こっていることから意識を逸らし
意識を問題から解放し、意識を自由な世界に羽ばたかせるだけで良いのです。
私たちは「変わりたい」とよく言いますが、頑張って自分を変えようと奮闘するのではなく、
意識そのものを望まない自分から正しい自己意識へと変える必要があるだけなのです。
過去の望まない状況(目の前で起こっていること)について思い巡らせ
怒りや不安を感じるのではなく、自分の内側の意識に入っていく必要があるのです。
「まず、神の王国を求めなさい。そうすれば、これらのものはみな加えて与えられる」
マタイによる福音書 6:33
これは聖書の言葉ですが、世界各国のスピリチュアルリーダーたちは
こぞってこの言葉を引用しています。
神の王国とは、「私は在る」という意識状態のことです。
まずは、目の前の状況、すでに起きてしまったことは全て無視して、
「そうであったら良いなと思う心の状態の意識」を今に持ってきます。
もう一歩進めそうな方は、「純粋意識」や「プレゼンス」「今ここ」などに
できるだけ意識を置いておくことで望む現実の創造の基礎が出来上がります。
現実世界はスクリーンに映った映像に過ぎない
今、「意識を意識してください」と言われると、意識があるという意識に戻ってくる感覚がすると思います。
しかし、多くの人の場合、目の前で起きていることや過去の出来事を頭の中でループしていて
今、「意識」があるという場所から意識が離れていることがほとんどなのです。
目の前で起きている現実というのは創られた後の映画のようなものなので、
その中に埋没して、その中で問題を解決しようとしてしまうと、
願望が実現したと思ってもまた同じところに戻ってきてしまいます。
いつも意識は目の前で起きていること、現実世界の外側に置いていてください。
自分自身を今、見ている現実の中の登場人物ではなく、すでに創られた世界を見ているという
観察者としての意識を持ってください。
それと同時に、自分の頭の中の思考も外側から見てみてください。
外側の世界の出来事にも思考のあれこれにも巻き込まれないことが大切です。
過去と同じ人生を打ち破って、異なる人生を創り上げるにはこの意識の状態がとても重要です。